・盤質：S、その他状態： フランス 男女ヴォーカル・メタル'06年 1st 輸入盤


フランスのテクニカル・メタル・バンドの'06年1st。


テクニカル・マルチ・プレイヤー、チャーリー・サホナが在籍しているバンドです。男女ツイン・ヴォーカルも特徴で、このタイトルにはジャケットがメロハーっぽくないけど中身は良いメロハーで有名(?)なソロ作もリリースしている(Vo)マーク・フェレイラが参加。さすがのエモーショナルな歌唱とパワフルなシャウトを聴かせてくれます。女性ヴォーカル、Lydie Lazulli(読めませんw)のゴシック・メタル勢に多いような声質での艶やかな歌唱も聴きどころ。それぞれの活躍具合は半々程度。(Ds)にはPAGANINIのディエゴ・パラッチエッティが参加。


サウンドとしては、5分程度の比較的コンパクトな尺でありつつも、捻りのあるリズムと構成でテクニカルに聴かせるタイプ。後の作品ほどでは無いにしても歌メロはキャッチーさがあり聴きやすいです。歌メロは叙情的なものもあれば、妖しい雰囲気のモノもあり。ギター・リフがなかなかヘヴィなところもポイントで、速弾き系のテクニカルなリフも挿入されます。


また、後の作品ではチャーリーの派手な弾きまくりギター & キーボード・ソロが結構目立つ作風となりますが、この1stではチャーリーのプレイはまだ抑え気味。音程差の無いフレーズと、音程差のあるフレーズとを使い分けるトリッキーなプレイはそんなにフィーチュアされていません。


むしろ2ndと3rdはトリッキーではあるものの逆にそういったプレイばかりになった印象で、この1stはかえって抑制の効いたメロディアスなプレイが聴けるので、個人的にはこの1stでのプレイの方が好き。それがよく分かるのが、バラード系のTr.6と、テクニカルなインスト・ナンバーであるTr.7です。


2ndはリズムに捻りもありつつ、1stよりも歌メロがキャッチーになってよりコンパクトになったというバランスですが、3rdではテクニカル要素はチャーリーのギターとキーボードくらいしかなくなりますので、テクニカル・メタル然としたサウンドが聴きたい方にはこの1stがオススメです。

【▲、テクニカル/プログレッシヴ・フランス】