・盤質：A、その他状態：薄いキズ US ブラック・ドゥーム’13年 2nd 輸入盤


USのブラック・ドゥーム・メタル・バンドの’13年2nd。

もやもやと広がるような質感の邪悪なスクリーム・ヴォーカル、ノイジーでヘヴィな重低音の動のパートとクリーン・トーンで不気味な単音を聴かせたりアトモスフェリックな空気を醸し出す静のパートを切り替えて進むブラック・ドゥーム。動のパートもヘヴィかつ非常にスローなデス・ドゥーム的パートもあれば、ブラスト爆走するブラック・メタル的パートもあるのが特徴。

また、10分程度の曲が4曲、13分1曲、6分が1曲、そして4分前後の曲が2曲とトータルでは大作主義ですが、4分弱のTr.2はPINK FLOYDを思わせるような浮遊感漂うアトモスフェリックなインストに仕上がっています。そして10分のTr.3ではその小曲のアトモスフェリック要素を取り込んでおり、ただただ邪悪でヘヴィなだけでない叙情性やアトモスフェリックさも感じさせるサウンドであるところが印象的です。このTr.3、終盤までが非常に叙情的なインストで、終盤の激情滾るトレモロ & ブラスト爆走への展開が非常にアツいです。

Tr.4の中盤では儀式的なサウンドも披露し、この場面はENSLAVEDを思わせます。13分のラストTr.8は展開多めでテクニカルな変拍子パートもある聴きごたえのある曲に仕上がっています。このように、総合的にはただのデス/ブラック・ドゥームではなくなかなかにプログレッシヴな側面も含んだタイトルになっている力作です。ブラック・ドゥーム的な邪悪さを軸にさらに広がりのあるサウンドが聞いてみたいにオススメ。

【▲、ゴシック/ドゥーム・US・0・0・0】