・盤質：C、その他状態：CD-R ニュージーランド 個性派ブラック'11年 5th 輸入盤


ニュージーランドの個性派ブラック・メタル・バンドの'11年5th。


今までの作品ではデス声よりも気怠い低音歌唱が主体だった彼らですが、今回はTr.1から掠れ声絶叫ヴォーカルが炸裂するブラック・メタル・ナンバー。ただしこれもリズムの裏を取ったカッティングが暗黒レゲェ的雰囲気を醸し出すパートがあったりしてさすがの個性を発揮しています。薄らメロディックかつノイジーで寒々しいトレモロ・リフを纏ってブラスト疾走するTr.2は彼らにしては王道なプリミティヴ・ブラックといった感じですが、これは素直にカッコいいと言える曲。


さらにラフなハイトーン歌唱がブルース・ディッキンソンを思わせ、勇壮なリフを持ったミドル・ナンバーTr.3はIRON MAIDENを思わせる曲でこれまた新境地。かと思えば得意の地声歌唱によるブラック・メタル・ナンバーTr.4のような曲もあり。そして終盤にはやはりお得意のエレクトロ・ディプレッシヴ・ゴシック的なナンバーもありですが、全体的には3rdの頃以上にバンド・サウンドがメインになっています。


1曲の中でハッとするような展開をするものは減り、個性は薄まった感がありますが、終盤で聴けるブラストとトレモロの薄メロ・プリミティヴ・ブラック的ナンバーも素直にカッコいいと言えますし、コレも3rd同様多くの個性派ブラック・メタル好きにオススメできる内容。個人的には面白さとのバランスを考えて、2ndや3rdの方が推したくなります。

【▲、ブラック・メタル・ニュージーランド】